企業法務について

1 はじめに 

神戸シーサイド法律事務所では、地元を中心として、規模の大小を問わず、各種企業の皆様に対する法的サポートをさせて頂いています。

依頼者である企業の皆様が現在置かれている状況に適したサポートをさせて頂くのはもちろん、それだけではなく、中長期的な視点からの提言をも積極的にさせて頂くことにより、それを通じて、関わる各企業が健全な秩序ある発展をしていくようにすることが私たち弁護士の務めであると考えています。

具体的に考えられる企業向け(法人向け)の法的業務はたくさんの種類があります。

以下には、主に考えられるものについて例を挙げ、簡単に解説していきます。

 

2  取引先との関係調整、契約交渉・契約書審査

3  労務管理・労使間のトラブル

4  債権管理・回収など

5  コンプライアンス

6  紛争に対する処理、訴訟

7  M&A(合併・会社分割、事業譲渡など)

8  事業再生・倒産

9  事業承継

10 顧問契約  

 

2 取引先との関係調整、契約交渉・契約書審査

企業の活動は、いうまでもなく、取引関係者との契約など法律行為の連続です。

トラブルなく進行しているときには表面化しなくても、一旦、思いがけない事態が発生したときに、生じた事態に対して、もともとの契約では一体どのような条項が置かれているかが重要になってきます。

企業活動において、あらかじめ、交渉段階や契約締結段階で、法律の専門家である弁護士のチェックやアドバイスを受けて、将来良くない事態が生じた場合でもリスクや損害を最小にするように手当てすることは極めて重要なことです。

多くの場合、契約段階などで弁護士に依頼する費用は、それをせずに後にトラブル(例えば訴訟等になった場合)に必要となる費用に比べて低額に抑えることが出来ます。

普通の感覚では契約時に「そんなことまでは想像しない」というようなことでも、弁護士の目から見れば、「この点はきちんと契約の中で、(この企業に)不当な不利益がないように明記しておかなければならない」と考えられることは多々あります。

弁護士が、様々な紛争案件(契約が履行されなかった場合の契約解除や損害賠償請求、債権回収など)を手掛けてきた経験に基づき、契約段階において出来る手立てをしっかり考えていくサポートをさせて頂きます。

 

3 労務管理・労使間のトラブル

企業活動をする上で、従業員を雇用することは避けて通れません。

労使が良好な関係で協力し合えることが理想です。

しかし、現実には、やむを得ずトラブルが生じることも多々あります。

例えば、労働者の問題行動に対し雇用主である企業についてどのように対処したらよいか(懲戒処分等をどうしたらよいか)、うつ病等で長期間休業する労働者に対してどのように対処したらよいか、などの問題です。

このような場合に、労働基準法をはじめとする労働に関する法の定めを無視して対処すると、雇用主である企業にとっても、後に多大な損害を生じる結果になることがあります。(例えば、解雇を正当化するだけの理由がないのに解雇してしまった場合、解雇無効の訴訟を起こされ、解雇は無効であると裁判所が判断をすれば、それまでの従業員の給与をまとめて支払うことのほか、慰謝料も支払わなければならないことになる場合があります。)

また、従業員の労働条件を変更する際にも,その変更が許されるか(不利益変更にあたらないか、合理性はあるかなど)、どのような手続を踏まなければならないかなどについて、労働基準法等の定めるルールに則って進めなければなりません。

労働法規の趣旨を知り法のルールを遵守して企業を経営することは、単にトラブルになったときに訴訟などで負けないようにするというだけの意味ではなく、労働者の人権への配慮を行き届かせて労使の健全な協力関係を発展させていくことに役立ちますので、企業経営が安定していくことに直結します。

 

4 債権管理・回収など

企業経営のなかでは、たとえば貸付金債権、売掛債権など債権の管理・回収は最も頻繁に生じる法的問題であるといえます。

債権の管理・回収に関する契約書や覚書の作成や、内容証明郵便による督促、公正証書の作成、民事訴訟の提起や強制執行、保全(仮差押えなど)など、それぞれの場面に適した法的対応策があります。

また、債権の管理体制そのものをどうするか、債権管理にどれくらいのコストをかけるかという視点も大切です。

以上のように、個別の債権管理回収と企業の債権管理体制のいずれについても、当事務所の弁護士が最良のアドバイス・処理を考え提言させて頂きます。

 

5 コンプライアンス

企業が活動する上で、特に新たなことにチャレンジしようとすれば、どうしても、法令に違反しないかどうかという点が問題になることがあり、この点を検討することが重要になってきます。

法令に抵触するかどうかという点では、法令の条文だけでは明確に結論が分からず、条文の解釈によって法令抵触の可能性もある、といった場合も多くあります。

こうしたときに、弁護士が、条文の解釈としてありえる解釈の幅(複数の結論ということが当然あります)などについて意見をまとめ、法令抵触のリスクを見える形にするということは、企業経営を行っていく上で欠かせないことです。

法令遵守に関する打ち合せなどを通じて、企業経営を行っていく上で遵守しなければならない法について、なぜそのような法が存在するのか(法の趣旨、精神)を弁護士と経営者の間で確認しあい、企業全体に法令遵守の精神を行き渡らせて頂くことが最も大事です。

具体的な問題としては、①コンプライアンスに関する指針やマニュアルの策定、②企業における必要な部署の設置、③コンプライアンスに関する研修、④万一不祥事が起こった場合の適切な対応(事実調査、適切な情報開示、利害関係者への対応、再発防止策など)などがあり、これら全般についてサポートさせて頂きます。

 

6 紛争に対する処理、訴訟

他の項目と重複しますが、企業活動上やむをえず紛争(トラブル)が発生し、解決に向けての交渉や、訴訟などをしなければならないことがあります。

また、最近は、金融機関(銀行、証券会社)との間で企業が契約した金融派生商品(デリバティブ。通貨オプション取引や金利スワップ、仕組債など)に関するトラブルも多発しています(投資被害について)。

訴訟手続の流れなどについては、個人の事件の場合と変わりません(民事事件について)が、各企業の実情に配慮した実のある解決を目指してサポートさせて頂きます。

  

7 M&A(合併・会社分割、事業譲渡など)

会社の合併・分割、事業譲渡などに際しては、それ自体の契約が重要であることは言うまでもありませんが、前提として、対象となる企業や事業の価値を適正に評価すること(デューデリジェンスと呼ばれます。このうち、主に弁護士が行うものを法務デューデリジェンスと言い、定款、登記事項等の法的基本事項、重要な契約の内容、係争事件等の法的事項の調査などを行います。)が重要になります。

このような案件については、公認会計士等と協同して行うことが通常です。

 

8 事業再生・倒産

最近の経済状況は企業にとって厳しいものがあり、借入に対する返済が大きいことが企業経営を圧迫しているという状況が多く見受けられます。

例えば、事業そのものについてはわずかではあるが黒字経営にすることは可能であるけれども、借入が大きすぎてその返済のために資金繰りが悪化し、このままでは経営が破綻してしまう、という場合には、民事再生法や会社更生法などを利用して再生型の倒産手続を行うことによって、経営を健全化し、企業を存続していくことが考えられます。

その他に、借入金融機関との間で交渉をして、借入金の返済条件(1回あたりの返済金額や期間)を変更するなどによって、キャッシュフローを改善することも考えられます。

このような経営改善の方法についても御相談頂ければ、最良のアドバイスをさせて頂きます。

 

9 事業承継

日本では、個人あるいは家族が中心となって経営する中小企業が多く、代表者が亡くなる等の場合に相続問題が発生することが直接企業の存続に関わる問題となるケースがたくさんあります。

平成20年10月に中小企業事業承継円滑化法が施行されました。

同法を利用する場合の他、遺言の活用や、相続発生を予め予想したうえである程度長期的な計画の中で、中小企業の「代替わり」等を円滑に進めていくことが今後ますます必要になってきます。

当事務所では、その場での対応というのではなく、企業の将来を見据えた事業承継の方法について何が最も良いか、ということを大切に、企業の実情を丁寧にお聴きして計画を作り、必要な手続などについてサポートさせて頂きます。

 

10 顧問契約

顧問契約をし、一定の顧問料をお支払頂くことで、日常、企業に生じる法的問題について、継続的にいつでも御相談頂けます。

相談案件が訴訟等の事件となりその処理を行うという場合には別途費用を頂きますが、内容の大小を問わず、法的問題が関係すると思われる相談事については一々費用のお支払を頂くことなく、その都度、すぐにアドバイス等させていただきます。

顧問料は、企業の規模、事業内容や予想される相談等の頻度などによって、協議させていただきます。

 

11 弁護士費用について

上記でご紹介した企業法務についての項目は多岐にわたるので、弁護士費用について一律の基準をお示しすることはできません。

具体的な御相談・御依頼内容について、お問い合わせ頂ければ、できるだけ詳細な見積もりを出させて頂きます。

弁護士費用の金額や支払方法の内容についても、可能な範囲で、依頼主の企業の実情にあわせて対応させて頂きます。