スタッフのコラム

医療事故調査制度、今年10月から(弁護士村上英樹)

 昨日、私が所属する兵庫医療問題研究会(弁護士で作る会)の例会で、「医療事故調査制度」について勉強してきました。

 平成26年6月になされた医療法の改正で盛り込まれた「医療事故調査制度」が今年(平成27年)10月から実施されます。

 「医療過誤」「医療訴訟」「医療事故」という言葉は耳にされたことのある方が多いでしょう。

 今までのイメージでは、例えば、病院に家族がかかっていて、予想外の経過で死亡してしまった、という場合に、遺族からみて病院の処置に疑問がある場合には、遺族が「弁護士を依頼して裁判をするかどうか。」「裁判をしたら勝てるかどうか。」という問題として考えられる場面が多かったと思われます。

 しかし、病院や医師の責任追及(裁判など)という方法だけでは、医療の安全や医療事故の再発防止に必ずしも効果的ではないのではないか、という視点から、医療法が改正され「医療事故調査制度」というのが出来ました。

 この制度は、病院の処置が関係する場合で、病院も予期しない死亡の結果になった場合(家族や本人に死亡の可能性があることの説明がなかったような場合)には、院内調査を行い、また、その上で、必要に応じて、院内だけではなく、医療事故調査・支援センターが調査をする、というものです。

 その病院以外の第三者の目からも、医療事故の原因などを究明していくことが出来る仕組みになっています。

 この制度の実施は今年10月からですが、既に「モデル事業」が行われており、「モデル事業」における調査については、患者(遺族)側だけではなく、医療機関側からも、役に立つ調査が行われたという回答が多数をしめたと報じられています。

 本制度の実施が、よりよい医療(内容も、患者・家族の納得の意味でも)の実現に繋がるものになるよう期待されます。

                                             弁護士 村上英樹