スタッフのコラム

色んな「お話」をしてきました(弁護士 村上英樹)

 今年は弁護士として事件を受けるお仕事も大変充実したものでした。

 その傍ら(?),色んなところで「講演」「講師」「授業」をする機会も多く頂きました。

 私は元々大学生のとき4年間,阪神間にある某有名進学塾で国語講師をしており,夏休みなどは朝から晩まで働いたりしていました。主に小学生相手なので,とにかくハイテンションでしゃべる,というのが私の「育った」環境でした。

 小学生相手の場合,塾講師は「テレビの人」よりも高いくらいのテンションでしゃべることが求められます。とにかく,しゃべる内容のインパクトの強さ,が命でした。

 バイト時代は講義をするのが日常になっていた(当たり前)のですが,それを離れてから,ときどき「講演」「授業」などをするというのは実に楽しいものです。

 今年やった主なものは,

・ 弁護士会で交通事故の研修(被害者側弁護士代表としてお話)

・ ある職場で職員向けのパワハラ研修

・ ある「朝活」で,「災害と法律」をテーマとした講義

・ 所属の奉仕団体(神戸モーニングロータリークラブ)で「予防法学」の卓話

・ 母校,灘校で,「18歳選挙権・政治参加」をテーマとした土曜授業

・ ある小学校で「ネット犯罪,SNSいじめから子どもを守る」講演

などなどです。他にもあったでしょうか…

 多人数にお話しするときに,「分かりやすさ」は当たり前です。いうまでもない。

 ポイントは,どれくらい楽しくきいてもらえるか(感動なくして心に刻まれることはありません),その問題の深いところに迫れるか(私も聴衆も一緒に),を考えます。ここが味噌です。

 こういうプランを練るときには,そのテーマについて,本を読むし,ネット上での意見も見るし,自分なりの考えの「深め」もしてみることになります。せざるを得なくなります。

 なので,講演などの機会をいただくのは,私にとってものすごく勉強の機会になるので本当に有り難いことだと思っています。TVに出る有名人でもない私の場合,講演したとして,だいたい「謝礼,些少ですが」と言われるわけですが,「謝礼」金よりも何よりも,自分自身が勉強し考えを深める機会を頂いているのがありがたい限りなのです。

 以上のような「講演」のほかに,私はインターネットラジオ「Radicro」で「元気が出る法律相談所」という番組を月1回・30分で作っています。

 「村上弁護士は『出たがり』か?」「そんな暇があったら,『事件』の仕事に専念したら?」と思われるかもしれません。

 「出たがり」は全く否定しませんが,この番組作りも,多くの皆様への情報提供とともに,自分の勉強だと思っています。

 つまり,社会テーマや法律問題について,1テーマ15分以内の限られた時間で,しかもラジオトークという形で,

「最後まで楽しく聴けるトークを作りつつ,大事なところについてちゃんとタメになるように」話をする

という課題に月一回挑むことは,やはり,講演準備と同じで,勉強,調査,内容についての「深め」が必要になります(といいつつ,毎回収録後は「足りないところ」を感じることが多いのですけど。まあそんなものですね。)。

 また,準備しても当日のトーク内容で予期せぬ事態も起こるので,頭の柔軟さ,機転,他人の声にいかに耳を傾け答えるか,ということを毎度毎度試されるのです。

 

 「事件」を扱う弁護士は,その「事件」に関係する法律知識だけを知っていれば「頼りになる存在」になれるわけではありません。

 依頼者を取り巻く色んなことについて,日々努力して精通して広くバックアップできる,その中で依頼を受けている「事件」の依頼そのものをしっかり遂行する,ということが必要だと思っています。

 なので,「そんな暇があったら」はちょっと違っていて,「事件」を扱うことだけではなく,「講演」「講義」(私の場合ネットラジオ番組製作も)などを通じて,またそれ以外で,日々勉強してこそ,「事件」でお役に立てる,と思ってやっています。

 ということで,今年もたくさんの講演・講義・発表の機会を頂いた皆さんに心から感謝しつつ,来年以降もよろしくお願いする次第です。

                                    弁護士 村上英樹