スタッフのコラム

「詳しくは・・・」 気になる日本語 その1 (弁護士 妹尾圭策)

 テレビを見ていると、催物や商品などを案内した上で、「詳しくは、○○○番にお電話ください。」とか、「詳しくは、ホームページをご覧ください。」という表現をしばしば聞かされる。
 このような表現を聞く度に、抵抗感(あるいは、引っ掛かる気持ち)を抱かざるを得ない。私の理解では、上記の文章で「は」の前に来るのは、文章の主語であり、名詞であるはずである。そうだとすると、上記の表現は、「詳しく知りたい方は」、あるいは、「詳しいことは」とされるべきである。
 テレビの放映は、場合によっては秒単位で計算されていて、可能な限り短縮した表現をしたいのかも知れないが、時間を惜しんで上記のように表現しているとは思われない。現に、稀には、先に指摘したような省略しない表現を聞くこともあり、ほっとすることがある。
 「詳しくは」は、いわゆる業界用語として、深く考えることなく使用されているのではなかろうか。
 言葉(表現方法)は、生きており、時代の流れによって変遷することは避けがたい。いわゆる「ら抜き」言葉(「見られる」を「見れる」という類)は、今や定着したかのような感がある。
 「詳しくは」に抵抗感を抱くのは、年寄りの証拠なのであろうか。

                                      (弁護士 妹尾圭策)