スタッフのコラム

令和元年 (弁護士安藤秀昌)

 今年のゴールデンウィークは,平成から令和への改元の話題で盛り上がり,祝賀ムードに包まれました。

 日本各地で様々なお祝いやイベントがありましたが,私が特に印象に残ったのは,神戸のだんじり巡行でした。改元を記念して,神戸,芦屋,西宮,宝塚のだんじり計45台が摂津本山駅前に集結しました。

 各だんじりにはそれぞれ個性があり,細かな彫刻や繊細な刺繍などの装飾がほどこされた,まさに日本の伝統技術の粋が凝縮された芸術品です。

 通常は各地域毎にお祭りをしているので,今回のように遠方の地域からも含めてこれだけ多くのだんじりが集結するのはかなり珍しいことです。まさに圧巻でした。

 

 お祭りと言えば,私の故郷である香川県観音寺市も,「ちょうさ祭り」という秋祭りが盛んです。「ちょうさ」とは,真ん中部分に大きな和太鼓をのせたおみこしのような形をしたもので,高さ約5メートル,重さ約2~3トンもあります。金の刺繍と彫刻が特徴的です。太鼓は,その大きな音もちろん,近付くとその強烈な振動で,おなかの底から響き渡るような感覚を覚えます。そのためか,「太鼓台」と呼ぶ地域もあります。「ちょうさ祭り」は,「ちょうさ」が大きな太鼓の音と大きなかけ声を鳴り響かせながら街中を練り歩いたり,神社に集まって,大勢の人で「ちょうさ」を高く差し上げる(持ち上げる)かきくらべをしたりして,五穀豊穣をお祈りするお祭りです。

 

 私自身,地元の「ちょうさ祭り」が小さい頃から大好きで,太鼓の音がかすかに聞こえてくると,その音のする方向へ連れて行ってもらっていました。

 お祭りは,10月中旬の週末,金曜日から日曜日までの3日間,朝から晩まで行われます。学校のある金曜日は,学校の近くに「ちょうさ」が来ると,太鼓の音ですぐ分かりますので,授業中でもそわそわしたものです。学校が終わると一目散に祭りに駆け付けていました。土曜日と日曜日は,朝から晩まで「ちょうさ」を追いかけていました。

 

 大学生になり,地元を離れてからも,地元の祭りのすばらしさを周りの人にアピールしていました。もっとも,往々にして祭りへの思い入れは地元民が一番強く,その祭りに何の思い入れもない方にいきなり話しても,その祭りの真の魅力はなかなか伝わりにくいものです。

 それでも,お祭りの表現方法こそ各地いろいろですが,その背景にあるお祭りの持つ真価のようなものは,古今東西,ある程度普遍的なようにも思います。少子化で,祭りを継承する人口が減ってきているという問題はたしかにありますが,その祭りが持つ人を魅了するパワーは決して色あせるものではないと思います。

 

 改元の話に戻りますが,昭和世代,平成世代,令和世代で,価値観や表現方法などは変化していくものかもしれませんが,日本人の持つ伝統と誇りは,古今東西,脈々と受け継がれていくものだと,私は思っています。

以上

                                     (弁護士 安藤秀昌)